前立腺がんと遺伝の関係

家族に前立腺がん患者がいる場合、家族が前立腺がんにかかる確率は高いということがわかっています。

前立腺がん患者の約15%は、父親や兄弟にも前立腺がんが発生しているという調査もあります。

また、とくに55歳より若い年齢で、前立腺がんと診断された人のうち、約45%は遺伝と関係があるとも言われています。

家族に前立腺がん患者がいる場合は、定期的に検査を受けることで、早期に発見できることがあるようです。

そもそも、がんという病気自体が細胞の遺伝子異常が原因ですから、遺伝が関わっていることは当然の話と言えるでしょう。

がん遺伝子は、本来、細胞の増殖を助ける働きを持っています。
これが壊れると、細胞が異常なスピードで増殖することになり、発がんをうながします。

逆に、がん抑制遺伝子というものが壊れると細胞の増殖が速くなり、発がんをうながします。

家族に前立腺がん患者がいる場合、もともとこれらの遺伝子に異常があるか、異常が起こりやすい体質であることが多く、それが遺伝と関係する原因となっているようです。

現在では、遺伝子に関する様々な研究がおこなわれており、将来的にはより効果的な遺伝子治療の登場が期待されています。