前立腺がん治療の予後

前立腺がんの治療を行った後は、後遺症と再発のチェックを行います。
治療後の後遺症には、尿失禁と勃起不全があります。

尿失禁は、治療により、尿道の開閉をコントロールしている尿道括約筋が傷つくために起こります。

前立腺と尿道括約筋は、非常に近い場所にあるので、前立腺を切り取る時に、どうしても尿道括約筋を傷つけてしまうのです。

膀胱の神経も一部、傷つけることになり、膀胱の感覚が鈍ったりします。

前立腺を切り取った後は、膀胱と尿道をつなぎ合わせて、うまくつながるようにしばらくカテーテルを入れておきます。

��週間ほど経つと、一部の人には尿漏れが出ますが、これも自然に治ります。

勃起不全は、前立腺の周囲にある勃起をコントロールしている神経を傷つけることから、起こります。
今ではよい薬もあるので、これもすぐに回復します。

治療の予後は、がんの病期とがん細胞の性質によって違います。
早期のがんで、がん細胞のタチも悪くなければ、治療後も長い間生きることができます。

病期がよく、前立腺がんが前立腺の内部にとどまっているステージAの場合は、5年生存率は、100%に近いですが、他の器官に転移しているステージDの場合は、5年生存率は20~30%と極端に悪くなります。



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